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『みなかみイノベーション』(要約)を読んだ感想

『みなかみイノベーション』(鈴木誠二 著)をflier(フライヤー)で読んだ。

これは人口が2万人にも満たない「群馬県みなかみ町」が、「農泊」を軸に、観光の分野で成果を実現した話である。

さらに驚くべきことに、人口の33.1%が65歳以上という、まさに少子高齢化が進みまくっている地域だ。

いったいどのようにして成功させたのか、読む前から興味津々であった。

いつかプライベートでみなかみ町の「農泊」を体験してみたい。

みなかみ町が成功した要因は「一点突破」

みなかみ町はなぜ成功できたのか?

私が感じたのは「一点突破」である。

著者によれば、大前提として地域住民は地域活性への意識はもっている状態。

そこに「農泊」という1つの大きな旗が掲げられ、町全体で推し進めた印象を受けた。

みなかみ町が「農泊」の受け入れを開始してから、主体となって動いた地元企業人たちの努力は以下の3点に向けられた。

  • 1つは旅行業者への誘客メニューとして、「農泊」を加えて営業すること
  • 2つ目は受け入れ農家を増やすために、地域の民生委員経験者や地域活動に熱心な人たちへ協力依頼をすること
  • 3つ目は「農泊」の関連メニューをより魅力的かつ他所と差別化できるものにすることである

実際の取組みとして、旅行業者が「農泊」を加えて営業したり、一緒に「農泊」を広める仲間を増やしたり、「農泊」自体を魅力的なものにするための動きがなされていた。

その結果…

2012年には、受け入れ可能な農泊受け入れ軒数が144軒、人数も13490人と、断トツで全国第1位となった。

農泊受け入れ軒数で断トツの全国1位になったという。

どの分野でも1位を獲得できることは非常に強い。

1位を獲得することで、住民が誇りを感じられるし、県外からの注目度も増す。

住民が誇りを感じられる、というのが一番大切なのかもしれない。

攻めだけではなく守りも

みなかみ町らが行った施策は農泊を広める「攻め」だけではない。

本当に凄いのは「守り」かもしれない。

健康管理のため、町内の病院とも連携。提供者の健康を能動的に管理し、高齢の提供者も安心して働けるサポート体制を整えた。

農泊提供者が安心して働くことができるように、手厚いサポートを整えたという。

上から「やれ!やれ!」と言われるだけではなかなか現場は動かない。
動いたとしても長くは続かない。

しっかりと、現場の立場から見て必要なサポートを行っているからこそ、協力者が増えてくれたのだろうと思う。
ここを忘れてはいけない。

『みなかみイノベーション』の参考サイト

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