『だから僕は、ググらない。』(浅生鴨 著)をflier(フライヤー)で読んだ。
著者である浅生鴨さんは、元NHK職員で、その独特のユルさで人気を博したNHKのツイッターアカウント「NHK_PR1号」の中の人であった。
ちなみに、浅生鴨さんの名前は「あ、そうかも」の語音から生まれたダジャレである。
私のアカウント名である「ソイエバ」と共通するところがあり、親近感が沸いた。
本のタイトルに惹かれた
世の中の逆をつく言葉は、惹きつける力が強い。(ここも勉強になった)
世間ではググるのが当たり前であるが、あえて「ググらない」という。
昨日の「出し物」で登場した孫正義さんは、「真似するだけでは絶対に超えることができない」というのが口癖だった。
ここに共通点を感じる。
つまりは「自分で考える」ことが大切なんだと思う。
『だから僕は、ググらない。』という本では、「自分で考える」方法について、具体的に教えてくれている。
そのうちの1つが「九マス」という方法。すごくシンプルなので簡単にまとめる。
- 3×3のマス目を紙に書く
- その中心に発想したいキーワードを書く
※たとえば「読書」など - その周りに「読書」から連想する言葉を書いていく
- 最後に、マス目に書いた9つのキーワードのうち、最もおかしな組み合わせの2つを選び出す
- その2つのキーワードのつながりを考えてみる
子どもと発想ゲームで遊んでみたら面白かった話
この「九マス」発想法をヒントに、7歳の息子と5歳の娘とカンタンな発想ゲームで遊んでみた。
非常に盛り上がったので、ぜひ遊んでみてほしい。
ルールは以下の通り。
- 子どもに好きな言葉(もしくは嫌いな言葉)を1つ言ってもらう
- その言葉に対して「世界一変な◯◯」、もしくは「世界一すごい◯◯」を考えてください、と子どもたちにお題を出す
- その商品名を考えてもらう(※商品名をお題にするのは、子どもにアイデアを整理させるため)
- 思いついたら挙手してもらう(※挙手制にすると、子どものモチベーションがなぜか上がるw)
- まずは「商品名」を発表してもらう
- 次に、私が「その商品はどんな商品ですか?」と商品の説明を聞く
- 慣れてきたら、その商品のメリットだけじゃなく、デメリットも聞いてみる
- 以上
このルールで試してみたところ、子どもたちの挙手が止まらない、止まらない。
そして、めちゃくちゃ突拍子もないアイデアが出てくるので、大人である私もアイデアを聞いていてすごく楽しかった。
子どもたちとお風呂でやっていたのだが、妻から「いつまでお風呂に入ってんの!!」と怒られるほどだ。
最初の1、2回は、「商品名」ではなく、子どもたちの好きなように発表させていた。
しかし、子どもなので説明がぐちゃぐちゃで、話がすごく長いw
そこで「商品名」を最初に発表させたのは効果的だった。
「商品名」を考える際に、アイデアを自分で整理するようになった。
また、商品の説明をさせるとメリットばかりが出てくる。
そこで、あえて「デメリット(その商品の悪いところ)」を聞いてみたところ、これが自然と話のオチになって面白かった。
たとえば、メガネをお題にしたら、子どもたちからこんな商品名が出てきた。
- 旅行メガネ
このメガネをかけると、どんな国でも旅行を体験できる - テレビメガネ
このメガネをかけると、テレビに映っているものが手に入る - もらえるメガネ
このメガネをかけると、欲しいなと思ったものがなんでももらえる。
貧乏な人が使うと便利。だけど、「もらえるメガネ」は100万円するので、貧乏な人は買えないのがデメリットw - 鏡メガネ
このメガネをかけて鏡を見ると、自分が世界一かっこよく見える!
でも、実際にかっこよくなったわけではないので、メガネを外したときにがっかりするのがデメリットw
この本では、「九マス」の他、「接続詞を使う」「妄想を形にする」「落書きを癖にする」「人の頭を借りる」など、具体的な発想法を紹介してくれている。
アイデアは植物を育てることと一緒
浅生鴨さんは、アイデアについてこんなことを言っている。
ものを考えることは、植物の栽培に似ている。アイデアの種をまき、水をやり、出た芽の中から有望なものを育てて形にする。
「ものを考えることは植物の栽培に似ている」という考えには大きく共感した。
「いいことを思いついた!」と思っても、そのあとの実現するまでの細かいこと、実行した後のグロースなどの策を考えなければ、そのアイデアは腐ってしまう。
そう、アイデアは腐る。
これも植物と一緒だ。
だけど、種として保管することもできるし、配合することもできる。
この気付きをきっかけに、大切なアイデアは”育てる”を意識していきたい。